ココロにツバサ属

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ガールスカウトが良いと思う8つの理由

  「ガールスカウトって何をするんですか?」

この質問はとてもよくある質問で、とても簡単なことのようで、いつも返事に困る難しい質問でもあります。

それは何故なら

端的に一言で言い表せないから。

そして、その端的に表せないから という事実を前に、それにかこつけて、いつしか言葉で説明するのを諦めてしまっている自分がいました。

「活動を見て 感じてね」

そう背中で語り、いや実際に言葉にし、時間がないことを理由に、多くを語るのを避ける。

こんなことを続けていて、モヤモヤしないわけがないです。

そこで。今日という今日は。

言いたいことを漏れなく出し尽くしてしまおうじゃないかと思います。

 

 

ガールスカウトが良いと思う8つの理由

 

 

1.活動の指針がハッキリしている

 

ガールスカウトトップページ|公益社団法人ガールスカウト日本連盟は、日本に約4万人の会員がいて、その会員全てが同じ指針を軸に活動を展開しています。指針は全部で3つあります。

 

①自然とともに

自然の中で活動することで、自然のもつ厳しさや、思い通りにならないことを経験します。天気や気温に対する心構え、落ち葉の踏みしめ加減、食べられるものかどうか など 五感を使いながら 野外で必要なことが自然と身についてきます。

 

②人とのまじわり

ガールスカウトは普段は団という市町村毎の単位での活動をしています。その中では様々な考えをもつ者や様々な年代が入り交じっています。団を越えて、ブロックという地域の単位や都道府県連盟単位、全国で交流することも少なくありません。たくさんの人に揉まれながら成長していきます。

 

③自己開発

自分の得意なことや不得手なことを、仲間やリーダーが気付かせてくれたり、時には自分で気付き、得意なことを伸ばし、不得手なことにも挑戦することで、私にもできた!を引き出し、自己肯定感を高めていきます。

 

また、ガールスカウトにはボーイスカウトと共通の 「そなえよつねに」という“モットー”があります。

ひらがなで書くと、何のこっちゃ?かもしれませんが、漢字で書くと「備えよ常に」です。

このモットーがあることで、必然的に準備力、段取り力が向上していきます。

 

これらの共通項があるということで、引っ越しなどで転団するとなった場合にも、基本的な所の違いがなく、新しい場所でもすっと溶け込むことが出来ます。共通項があると初めての人との出会いも 安心して話をすることができます。

 

 

2.キャンプがある

 

 ガールスカウトなら、避けては通れないキャンプ。キャンプを通して、前述の3つの指針を達成していくわけですが、筆者がキャンプがあることが良いと思うのには もう一つの理由があります。

それは 時間ができる ということです。

  現代人は便利な生き方を享受しているにも関わらず、いつも常に時間がなく、大抵その1番の犠牲になっているのが子どもたち というのが実情なのではないでしょうか。

たまにはゆっくり遊んでほしい、友だちと時間の許す限り遊びたい…そんな子ども達の願望が満たされるのが ガールスカウトのキャンプではないかと思います。

家族で行くキャンプともまた少し違い、たくさんの子どもや大人の中で一緒にキャンプをするということの醍醐味は、じっくりと一緒に過ごす時間ができる という所にあるのではないでしょうか。

 

 

3.女性だけでできることの強み

 

  ガールスカウトは、文字通りに女性が主体の組織です。基本的に 女性が中心となって様々な活動をこなしています。女性ならではの気遣いや思いやり、温かさや工夫が随所で感じられる反面、重たい物を搬入したりする重労働なども女性だけでするしかない状況下において、自ずと子どもながらにお手伝いが出来るようにもなってきます。協力する必然性があるため、自然とチームプレーが出来、チームワークも強くなっていきます。

また、女子ならではの悩みなど、安心して話したり相談することができます。自己開示をすることで、他からの承認を得ることができ、自分だけじゃなかった!ことに気付き、それがまた自己肯定へとつながっていきます。

自己肯定感が高くなると、勉強やスポーツなど、自分の本来持っているチカラを伸ばしやすくなります。なりたい自分になる、自己実現できる力が高まります。

 

 

4.世界につながる道がある

 

 ガールスカウト World Association of Girl Guides and Girl Scouts - WAGGGSは、世界146カ国に存在し、約1000万人の会員が活躍する世界最大の女性団体です。この規模は他に類を見ず、それがゆえに様々な所で世界につながる道が出来ています。このことは、つながる相手も 同じ理念を抱いている ということが保証されているということであり、何処の馬の骨ともわからない見ず知らずの人 という心配が少なく、安心して送り出したり迎え入れたりすることができるのではないでしょうか。このことをキッカケにして、多くのスカウト達が世界に羽ばたいています。

また、世界につながる道があるからと言って、必ずしも世界へと背中を押されるわけではなく、本人の意志が不可欠となります。国内で活動するのが良い。という気持ちも尊重されますので、海外はちょっと…という人も安心してください。

 

 

5.ボランティアで成り立っている

 

  ガールスカウトのリーダーをしていてると、一体いくらでリーダーをしているのだろう。という外側からの視線を感じることがありますが、ガールスカウトの活動をするには、活動費と登録費というものがあり、活動費としてはスカウト活動に必要なお金を保護者が負担するだけで、そこには基本的に人件費は含まれておりません。

登録費には、日本連盟や都道府県連盟での事務手数料が含まれます。

 

ということが実の所なので、意外と、活動費は高くありません。敬遠されがちの理由の一つに、すごく、高いんでしょ?と 費用の面があると思うのですが、普通の習い事とあまり変わらない、むしろそれよりは少ないくらいかもしれません。このあたりは団によっても違いがあるので、ガールスカウトに興味がある方は、住んでいる所の近くの団に一度問い合わせをしてみてください。団に直接聞きにくい場合は、各都道府県連盟に尋ねてみるのも一つの方法だと思います。

大阪府連盟一般社団法人ガールスカウト大阪府連盟

 

  費用面は高くない分、保護者が団委員やリーダーとして、活動しなくてはならないという現実もあります。「ちょっといいこと、してみたい(させてみたい)けど、何をしたらいいのかわからない」と感じているご家庭や、「子どもと一緒に沢山の共通の思い出を作りたい」「仲間を作りたい」「学校を越えてお友達がほしい」「親子で一緒に成長し続けたい」こんな風に思われているご家庭には、とても良い場所になるのではないかと思います。

 

 

 

6.パトロールシステムがある

 

 ガールスカウトは、就学前1年のテンダーフット部門、1〜3年生のブラウニー部門、4〜6年生のジュニア部門、中学生のシニア部門、高校生のレンジャー部門、成人会員  という内容で、各年代に応じた活動をするのですが、その中で、パトロールという5人前後の班を組み、パトロールリーダー、副パトロールリーダー、タイムキーパー、配給係、書記 など、引っ込み思案だろうが、人見知りだろうが、何らかの 役割が与えられます。

トロールは固定ではなく、キャンプの度に変わったりするので、様々な役割を何度も経験することができ、高い頻度で得意を伸ばし、不得手にも挑戦することができます。

 

 

7.リーダーシップ力が養われる

 

  これは、つい最近もつくづく感じたことなのですが、これまで書いてきた経験を何度も何度も積み重ねることで、スカウト達は、目を見張るほどの成長を遂げてくれるようになります。引っ込み思案でもじもじしていた子だったのが、中学生くらいになると、お姉さんスカウトとしてふっ切れたように力強く前へ出るようになる。この瞬間には鳥肌が立つくらいの感動を覚えます。その時期がいつになるかは当然ながら個人差があるのですが、スカウト達の成長を長い目で暖かく見守ることができる土壌があるからこそのことだと思います。

 

 

8.やくそくとおきてがある

 

  ガールスカウトでは、3つの指針に沿うことであれば、団のメンバーで話し合って決めたことは、どんなことをするのも、基本的に自由です。自分達が考えたことを、自分達で行います。例え失敗したとしても、それも一つの貴重な経験となり、このことが積み重ねを太くしていきます。

 

  ですが、我々ガールスカウトには、 やくそく と おきて というものがあり、これに反することをするのは 好ましくありません。

 

おきて

1.私は、いつも明るく勇気を持ちます。

2.私は、命あるものを大切にします。

3.私は、すべての人と友達となり、他のガールスカウトとは姉妹です。

4.私は、礼儀を正しくします。

5.私は、時間と資源を大切に使います。

6.私は、自分で考え行動します。

7.私は、言葉と行いに責任を持ちます。

8.私は、誠実であるようにつとめます。

 

やくそく

私は、神(仏)に対するつとめを行い、地域と国と世界への責任を果たし、人に役立つことを心がけ、ガールスカウトのおきてを守ります。

 

おきては、一見難しいことのようで、実は至って普通に大切なことしか示していません。とは言っても、全て完璧にできているかと問われると、ちょっとどうだろうと、やっぱり難しいということがわかるものだと思います。いつもこれが出来ています という心持ちで過ごすことが出来れば、何処にいても、幸せに生きていけるのではないかと思います。

 

また、やくそくには、神(仏)とあり、この組織のもつ宗教や人種に対しての寛容さが感じられ、このことから、世界146カ国というネットワーク組成が可能だったのではないかと思うことを、最後に特筆しておきたいと思います。