トムとジェリーから
朝の番組でトムとジェリー、引き続きトゥイーティーが、2本立てで放送されている。
(子どもが言うにはeo光TVの放送とのこと)
どちらの番組も、小さき者が比較的大きな者に捕食されようとするのだけれど、小さき者の知恵や機転により 小さき者がその攻防戦に打ち勝つ様子が痛快に仕上げられている。
この手の番組は、あくまで小さき者が社会的絶対弱者として描かれていて、比較的大きな者の方は捕食者=悪者とされている。
こういう所から我々は日常的に、小さき者は保護され大切にされるべき対象であり、比較的大きな者は強くなくてはならない、叩かれてても仕方ないというような、ある種の強迫的観念に晒されてきているのではないかと、ふと思う。
大きな者は、その身体に見合うだけの食事栄養が必要だ。空腹を満たさなければ、生きるか死ぬかの一大事であり、本来笑いごとではないはずなんだ。必死になって当然なんだ。
無邪気にTVを見ている子ども向けの番組を見ながら、こんなことがふと頭によぎる自分もどうかしてるとは思うけれど。
亡くなられたプロレスラーの木村花さんのことが頭にあるので、こんなことが浮かんだのだと思う。
テラスハウスのことも木村さんのことも、木村さんが亡くなられるまで全然知らなかったんだけど。出来事を知って衝撃を受けていた所で。
誰かを悪にして成り立つような番組作りや、ネットの世界で匿名での誹謗中傷が、なくなることはないとしても、検挙しやすくなることで、少なくなってくるといいなと思っています。
トムとジェリー式のこういうわかりやすい構図っていうのは、何も考えずに、ボーッと見るにはお手軽なのかもしれないけれど。
恐ろしいくらい自然に印象操作をされてしまっていて、無自覚的にそれを受け入れてしまっている可能性があることを感じた今朝の一コマでした。
トムとジェリーの中には、時折芽生える友情みたいなシーンがあって、それを見るとホッとして、2人はじゃれ合ってただけなんだな、と思わせていただいていることは、忘れずにいたい。