ココロにツバサ属

日々感じたことを とりとめもなく

プチ被災

停電中の間に、PCやらが使えなくなり、しなくてはいけないことが沢山あるのですが、それは少し横におき、今回の台風により 感じたこと 学んだことを 防災リーダーとして 忘れないうちに 書き留めておきたいと思います。

 

まず台風当日。

この日は早くからシャッターのある扉はシャッターを下ろしてPCの線は抜き、厳戒体制で臨みました。それゆえ、実際に台風が上陸してからは、恐ろしい轟音が鳴り響くばかりで 外の様子はわからないでいました。怖いものみたさで2階へ。2階の窓にはほとんどシャッターがないわが家

手摺のワンクッションあるベランダの窓を選んで外の様子を偵察することにしました。

 

外を見ていると、突風に舞い上げられたゴミなのか何なのかわらかないものが、ガンガン飛んで行きます。時折 一反木綿のような、長い帯状のものも流れていきました。

沢山のものが風で飛ばされている中、音はだんだんとけたたましくなり、窓のサッシの隙間から風音がヒューヒューと入ってきます。ここは安全ではないということを、肌で感じているうちに、墓地を挟んで向こうの住宅のあたりからガシャっと大きな音がしたのを皮切りに、屋根瓦が、端から順に、綺麗に捲れていくのを目の当たりにしました。そうなっているのがわが家だったとしても、ちっともおかしくありません。思わず声が上がりました。

 

いつ、屋根瓦ほどの、十分に凶器になり得るものが、家の中に飛び込んできてもおかしくないと判断して偵察を中止し、一階へ避難しました。その時すでに停電し、家の中の電気の止んだ異様な静けさと、外の風の爆音との対比が鮮明でした。

 

これまで生きてきた経験上、風が止んだら電気がつくだろう、くらいに思っていましたが、今回はそうではありませんでした。

 

風が少し落ち着いてから恐る恐る外へ出ると、一反木綿が電柱に巻き付いていました。

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電気が復旧した時に、火災などの2次被害がおきるんじゃないかと心配になり、引っ張りますが、高い所にかかっているため、なかなか外せません。自力撤去は諦めて、関電さんにお任せすることにしました。

 

近所の人と一緒に住宅内を歩いて回ってみると、大きな木が倒れていたり、外用の大きなゴミ箱が飛ばされいたり、どこのものかわならない物置が飛んで来ていたり、木柵がなくなっていたり、カーポートの屋根が飛んでいたりしていました。一反木綿もあちらこちらに巻き付いていました。

そのうちのゴミ箱には、水の入った2Lのペットボトルが4本も、重石として入れられていましたが、通りをクルッと回った先のお宅の前まで飛ばされてしまったようでした。

 

それぞれの家で、多少の被害がありましたが、ケガをしたというのが知る限りは誰もなかったことが、幸いだったと思います。

 

そして停電は一向に戻らないまま、一日目の夜を迎えることになりました。わが家では常日頃から、災害はいつ来てもおかしくないという想定がありましたので、心の方も、水や食料にも、それなりに備えがありました。なので、ジタバタすることなく、すんなりと夜を迎えることが出来ました。何か特別にしたことと言えば、今日は電気のない夜を楽しもうと腹をくくったことくらいでした。

 

ランタン懐中電灯で暗い所を照らしながら、カセットコンロを使っての調理をしました。この時点ではまだ冷蔵庫も冷たさを保っていました。

お風呂も、水シャワーを覚悟していましたが、温水器にお湯が残っていたため、お湯でシャワーをすることが出来ました。

トイレだけは、お風呂の水を汲んで、流さなければ、使えないので、いつもと違う労がありました。3日間を思い返すとこれが1番大変だったと思います。これについてはまた後述したいと思います。

 

携帯電話は、バッテリーを消費するアプリなどを使わないようにすれば、翌朝まで持ちましたが、娘と夫は車で充電をしました。この時に、車に挿せる3つ口のUSBソケットで、一気に3台の充電が出来、活躍しました。

そして車では遮断されているテレビの情報を得ることが出来たのが、良かったです。

家の中ではもっぱらラジオつきライトで、NHK放送を聞き、情報を収集をしました。

 

電気がないと、何も出来ないので、早々に寝ることにしました。

キャンプの時に板や土の上で寝るのとは違って、布団での睡眠が出来たので、何ら問題なく快適でした。

でももし避難所へ行かなければならなくなっていたなら、シュラフ銀マットも備えておいた方が良いアイテムだと思います。

 

 

一夜明け。キャンプで野外での生活に慣れている我々にとっては、電気がないくらい、どうということはない。そんな気持ちでいました。

昨日は出来なかった片付けを、明るいうちにやってしまおう。

午前中は片付けに励みました。

 

片付けている最中に、会社の若い衆が、先月生まれたばかりの子に飲ませるミルクのためのお水を求めてやってきました。幸いにも水は止まっていなかったので、家から提供できるお水は全て渡しました。マンションは電気だけでなく水も止まって、なお大変なんだと知りました。コンビニで水が売り切れて買えない有り様でした。

 

お昼からは、暑くなってきたので、クーラーのない中で、熱中症になるのを回避するべく、あまり動かずに、休校で走り回っている子ども達の様子を眺めていました。

真夏の猛暑や酷暑というわけでなくて幸いでしたが、十分に9月の初旬の暑さは残っていたので、近所の子と一緒に走り回る子ども達を冷や冷やしながら見ていましたが、それでも元気な子ども達を見ていると、時間の経過が進むに連れて萎えそうになる気持ちを元気付けてもらっていることに気がつきました。

 

沈んでいても仕方ないし、関電からは、明後日を目処に復旧という発表もあったことだし、このままだと冷蔵庫の食品は持ちそうにないし、明日はゴミの日だから、この際断捨離をしてしまおう。

電気は来ていないものの、幸いなことに、お水はしっかりありましたので、冷蔵庫の掃除をしながら 、常温で保存できるものだけ残して、冷蔵庫をスッキリさせると、不思議と気持ちも引き締まり、スッとしました。

 

そうして迎えた2日目の夜は、夫の提案により、隣の市のお風呂屋さんへ行くことになりました。私としては、キャンプの時も、お風呂に入れないことは良くあることなので、昨日はシャワーも出来たことだし、今日は身体を拭くシートで拭くだけで十分だと思っていたのですが、子ども達もこの提案を蹴るはずもなく。

 

卒業した塾に、携帯の充電をさせてもらいに行った次女にも連絡し、帰って来るのを待ちました。塾は、みんなが困っていることを知って、SNSなどの通信媒体で、在校生のみならず、卒業生やその家族、友達、塾に直接関わりのない人でも、充電しに来ていいよと呼びかけて下さっていました🔋🔌 心温まる対応が、ゴールが見えずに疲れはじめていた心に沁みました。

 

次女が帰ってきて、ありがたくお風呂とお食事をいただいた後は、明るい町から暗い町への移動です。家へ近づくにつれて、だんだん暗くなっていきました。

国道を通る道中、大きな看板が折れ曲がっていたり、信号が点灯していなかったり、台風の爪跡がしっかりと刻まれていることを感じました。

 

帰るまでに寄ったコンビニで、パンや飲み物を買おうと思いましたが、もはやどの店舗もパンやおにぎりのコーナーはスカスカで、商品がまったく並んでいませんでした。何軒寄ったかハッキリわかりませんが、5軒くらいは寄ったのだと思います。中には店自体が空いてない所もありました。

家にパンの缶詰があるから、大丈夫と言って、家に帰りました。

もしかしたら帰ったら明るいかもしれないと、そういう淡い期待も抱くことも出来ないほど、真っ暗な住宅地が待っていました。

 

この時には、声にならない疲れが、どっと押し寄せていたように思います。

 

そして迎えた2回目の朝。

停電から40時間以上が経過しましたが、電気はまだ来ないままでした。

それでも子ども達はようやく学校へ行くことが出来るようになり、状況は大きく一歩前進しました。

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朝ご飯が手に入らなかったので、この日は非常食の缶deボローニャのパンを開けました。

 

この日は青少年の活動の月一の会議で難波に行く日だったので、被災後初めてハンドルを握りました。

話には聞いていましたし、前日にも自分の目で見ましたが、本当に、信号が点灯していなかったり、木が倒れていたり、思わずブレーキを踏んでマジマジと見つめてしまうような光景が至る所で見えました。

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そろそろ平常心を保つのに、疲れが出てきていたので、余計なことを考えることなく、明るい電気の下で、メンバーと話をしたりしながら過ごすことの出来たこの時間は、精神衛生的にとてもありがたい時間でした。

 

夕方帰ると、そろそろまだ停電している組と早くも解除されて落ち着いてきている組とに別れてきたことを感じました。落ち着いてきた組の方々はとても優しく色んなことを提案してくれます。その優しさで、しばしばお腹いっぱい胸いっぱいになりました。思考力が一気に低下してきている状態になり、全てが優しさに包まれているような気がしました。

 

夜は友人宅に呼んでもらい、お風呂とご飯をいただきました。お鍋を囲んで談笑していると、次女の友人が、ツイッターで、住んでいる地区の復旧情報を載せていたらしく、友人宅で万歳をして🙌🙌🙌喜び勇んで家路につきました。

 

 

たった56時間ほどの停電でしたが、とても濃密で、考えさせられることが多くあった3日間でした。

熟考しなくてはいけないことも多くありますが、それはじっくり考えていく課題として

今回は、文中の赤字で印した部分について、少しまとめておきたいと思います。

 

 

まず①2階にシャッターがない件

これは早急に見直す必要があると感じています。今後早い段階で見積もりをとって、それ次第にはなるかとは思いますが、早々に導入していきたいです。

 

次に②の重石を入れておいても飛んで行った件

これは、家に入るサイズのものならば、なるべく、家に入れるようにすることや、外なら柱にくくりつけるなどの工夫が必要と責任を感じました。

 

そして③のトイレですが

この3日間で、何と言っても、やっぱりトイレが何より大変で、大切だと、痛感いたしました。
バケツで水を流す労力ももちろん大変なんですけど、それが故に、トイレに行くのを知らず知らずのうちに我慢してしまっていたり、飲む量食べる量も控えてしまっていたり。それで、お腹が張ってしまったり、夜中にトイレにかけこんだりすることになったりしました。トイレは食欲や体調に直結することなんだと、身をもって知りました。今後、1階か2階のどちらかだけでも、手動で流せるトイレにしたいと思っています。

 

それから④のお水ですが

わが家は宅配サービスのアクア○ララのお水を利用しています。1本12Lという大きさなので、これが常に2本はストックがある状態で、回転させています。多少コスパはかかりますが、災害時で電気が止まっていても、お水は飲める仕組みなので、ちょこちょこと買いに行く必要もなく、とても合理的に備えておくことが出来るため、いざという時に安心です。特に子育て真っ盛りの忙しい世帯にこそおすすめしたいと思います。

 

最後の⑤として本文には出て来ませんでしたが

わが家は太陽光を設置していません。これまであまり魅力を感じられなかったのが1番の理由なのですが、今回の停電を通じて、太陽光のおうちは、軒並み、それほど困っている様子はなく、洗濯と携帯の充電は賄えた、冷蔵庫の電源として、昼間は確保できた。とご近所の皆様の話を聞いて、それだけのことが出来たら十分ありがたいことだし、そんなに心強いことはないな、と感じました。

 

長々と一気に綴ってしまいましたたが、本文の緑の字はいざという時に困らないための、あったらいいな、おススメの防災グッズです。こちらはハッシュタグで一覧にしておきます。

 

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